コラム

福井ひかり法律事務所の弁護士によるコラムです。

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大事にしている言葉 〜誰かのためを思ってできることには、無限の力と可能性がある〜

私は、2012年1月に福井青年会議所(JC)に入会し、2021年12月に卒業しました(青年会議所は40歳になった年の12月31日に「卒業」という形で退会し、OB・OGとなります)。
青年会議所では、/瓦了ち方と物事の判断基準、⊆匆饋佑箸靴討領蘋瓠↓A反ケ娠弔筌繊璽爐鼎りなど、多くの御指導をいただき、人生を良い方向に導いていただいた多くの先輩方に恵まれました。人生を豊かにしてくれる多くの友人、多くのビジネスパートナーに出会うことができました。
「青年会議所に入会していなければ今の自分はない」と言い切れますので、駆け出しの勤務弁護士という立場の私を入会させていただき、会費まで負担くださった弁護士北川恒久先生には感謝してもしきれません。
 
さて、福井青年会議所は2022年に創立60周年を迎え、先日、『創立60周年記念誌』が手元に届きました。これを見て、とある先輩の言葉を思い出しました。
 
「誰かのためを思ってできることには、無限の力と可能性がある」です。
 
これは、2012年の創立50周年の際の理事長であり、2013年、2015年に上司として直接ご指導いただいた先輩の言葉です。『創立50周年記念誌』に書かれているだけでなく、先輩の常日頃の言動の根幹となっている言葉です。先輩はこの言葉を体現されていると思います。
 
これは、家族や友人を持つ一人の人間としてはもちろん、プロフェッショナルである弁護士としても、本当にそのとおりだなと思います。
 
私は弁護士ですが、自分自身の権利を主張するのは苦手です。たとえば、私は、2017年の冬、歩行中に酒酔い運転の自動車に衝突され、逃げられるというひき逃げ事故に遭いました(新聞にも載りました)。悪質な事案であり、仕事が忙しく全く通院できませんでしたが、早々に示談しました。
しかし、もし依頼者がひき逃げされたのであれば、依頼者の理想の解決像を達成するため、依頼者に法律上認められる権利利益を十全ならしめるため、妥協はしません。
 
また、私は、購入した商品に多少の欠陥があっても、サービスや対応におかしいことがあっても、それを相手に伝えることはなく、「運が悪かった」「自分の日頃の行動に対する神様の評価であろう」「(遭遇確率も程度も)これくらいで済んでよかった」と済ませることがほとんどです。
しかし、もし依頼者が契約違反をされたときには、依頼者の権利利益を守るため、欠陥や不備を指摘し、契約を守るよう求めていきます(それはまた社会を少しずつ良くすることにもつながります)。
 
私は、自分のことを悪くないと主張することは苦手ですが、依頼者のことは「この人に落ち度はない」「しっかりとした理由・言い分がある」と強く代弁することができます。
 
依頼者は、困って不安で怖くて心配で仕方がない状況にあるにもかかわらず、法的知識がないから、自分では時間的にも技術的にもストレス的にも対応することができないからこそ、我々弁護士を頼っています。
ですから、そこで歯を食いしばって、法令、裁判例、文献を調査し、記録を慎重に読込み、持てる力を尽くすことは、我々弁護士の存在意義そのものだと思います。
ただ、特別に意識しなくても、弁護士としてたくさんの依頼者のたくさんのお話を聞き、事件解決の際に依頼者の方から感謝の言葉をいただくという経験を繰り返すうちに、自然とそういう踏ん張りができるようになります。
 
私は、従業員に対し、^様蠎圓隆望する理想の解決像や法的な権利を達成するため、その依頼者の置かれた状況を理解し、心を配ること、依頼者に敬意を持つこと、⊆分事よりも依頼者のことが大事であること、自分のことであれば手を抜いたり、基準を下げたりするような事柄でも、プロフェッショナルチームの一員として、完璧な仕事を目指して持てる力を尽くすことの重要性を繰り返し伝えていますが、自分自身も、青年会議所の記念誌を手に取り、先輩の言葉を思い出して、従業員を指導している私自身がどれだけできているのか、改めて振り返る機会を得ました。
 
今後も、謙虚な気持ちで日々反省し、依頼者の皆様の置かれた状況に心を配り、理想の解決像と権利利益の達成のために持てる力を尽くしていきたいと思います。