今年は、えん罪が注目を集めた年でもありました。まず、９月の袴田巌さんの再審無罪決定に続いて、10月には、ここ福井での殺人で懲役７年が確定した前川さんという男性について、再審開始決定が確定しました。福井の男性については、まだ無罪決定は出ていませんが、その可能性が高いのではないかと思われます。
そこで、改めて、再審制度について注目されています。再審とは、一度刑が確定したにもかかわらず、新しい証拠が出てくるなどの事情により元の刑を維持するのが著しく正義に反する場合に行われる、再度の審理手続きのことをいいます。
福井事件に関する再審開始決定の決定打となったのは、証拠開示でした。その数は、200点以上に及びます。前川さんが犯人と証言していた人物は「事件の夜、テレビ番組の『夜のヒットスタジオ』でタレントのアン・ルイスと吉川晃司が卑猥な動作をしていた」と供述していました。しかし、番組の放送は事件よりも後だったと判明し、供述の信用性は崩れ、そして、この事実を警察は捜査報告書に記載し、検察も知っていたにも関わらず、隠していたのです。再審開始決定を下した山田裁判長は、「捜査に行き詰まった捜査機関が関係者に不当な働きかけを行い、うその供述が形成された疑いが払しょくできず信用できない」、そして当時の検察官について「公益の代表者としてあるまじき、不誠実で罪深い不正だ」と断罪しました。
実は、刑事訴訟法の中で再審に関する条文は、第435条から第453条のわずか19条しかありません。そこで、長年再審制度の運用改善・法改正の必要性が指摘されていました。日弁連も、２０１９年１０月の人権擁護大会で、�〆匿垣禅畆蠡海砲�ける全面的な証拠開示の制度化の実現、�∈匿崖�始決定に対する検察官による不服申立ての禁止を含む再審法の速やかな改正を求める決議を採択しました。
確かに、今年行われた2つの事件の再審手続きでも、この2点の重要性が一層明らかになったように思います。
それを受けて、福井県議会でも「刑事訴訟法の再審規定の改正を求める意見書」を10月に採択しました。
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gikai-giji/giankekka/2024sinngikekka_d/fil/04.pdf
もちろん、県議会が直接法律を改正することはできませんが、地方からもこういった声を上げていくことが国全体の改正につながると思い、今後とも活動していきたいと思っています。
そこで、改めて、再審制度について注目されています。再審とは、一度刑が確定したにもかかわらず、新しい証拠が出てくるなどの事情により元の刑を維持するのが著しく正義に反する場合に行われる、再度の審理手続きのことをいいます。
福井事件に関する再審開始決定の決定打となったのは、証拠開示でした。その数は、200点以上に及びます。前川さんが犯人と証言していた人物は「事件の夜、テレビ番組の『夜のヒットスタジオ』でタレントのアン・ルイスと吉川晃司が卑猥な動作をしていた」と供述していました。しかし、番組の放送は事件よりも後だったと判明し、供述の信用性は崩れ、そして、この事実を警察は捜査報告書に記載し、検察も知っていたにも関わらず、隠していたのです。再審開始決定を下した山田裁判長は、「捜査に行き詰まった捜査機関が関係者に不当な働きかけを行い、うその供述が形成された疑いが払しょくできず信用できない」、そして当時の検察官について「公益の代表者としてあるまじき、不誠実で罪深い不正だ」と断罪しました。
実は、刑事訴訟法の中で再審に関する条文は、第435条から第453条のわずか19条しかありません。そこで、長年再審制度の運用改善・法改正の必要性が指摘されていました。日弁連も、２０１９年１０月の人権擁護大会で、�〆匿垣禅畆蠡海砲�ける全面的な証拠開示の制度化の実現、�∈匿崖�始決定に対する検察官による不服申立ての禁止を含む再審法の速やかな改正を求める決議を採択しました。
確かに、今年行われた2つの事件の再審手続きでも、この2点の重要性が一層明らかになったように思います。
それを受けて、福井県議会でも「刑事訴訟法の再審規定の改正を求める意見書」を10月に採択しました。
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gikai-giji/giankekka/2024sinngikekka_d/fil/04.pdf
もちろん、県議会が直接法律を改正することはできませんが、地方からもこういった声を上げていくことが国全体の改正につながると思い、今後とも活動していきたいと思っています。